なるほどわからん!リノベーションとリフォームって結局何が違うかご存知ですか?
リノベーションが一般人の間でも注目を集め出してから何年かたっていますが、リノベーションとリフォームの違い、あなたははっきり答えられるでしょうか?
実は本日、
が発売されました。
まちづくりとの関連が非常に興味深いのですが、「はて、リノベーションって結局なんなんだ?」と思ったので、調べてみました。
これを読んだらきっと、身近な人に「リノベーションとリフォームの違いわかる?」って聞きたくなること間違いない・・・かもしれません。
なぜリノベーションが注目を集めているのか
違いを比較する前に、まず、なぜリノベーションが注目を集めているのか、という前提をお伝えします。
リノベーションは、新築を購入するよりコストが抑えられ、また、古くなった家屋を改修していくため、資材の使用量など、環境への影響も抑えられます。
また、「一国一城の主」という価値感がなくなったわけではないものの、必ずしも新築でないといけない、という価値感が薄れてきたこともあるようです。
地域の活性化に一役買うのも、こういった背景が大きいようですね。
リノベーションとリフォームの言葉の定義
さて、まずは言葉の定義の違いですが、リノベーションとリフォームをはっきりと区別するのは難しいです。
区別している(国土交通省)の定義では、
■リノベーション=新築時の目論見とは違う次元に改修する(改修)
↑↓
■リフォーム=新築時の目論みに近づく様に復元する(修繕)
だそうです。
ようするに、新築時に想定されていたものよりさらに別次元の状態にまで機能アップを目指すものがリノベーション。
新築当時の状態に復元することを目指すものがリフォーム、ということのようです。
「新築そっくりさん」は、その名前通り、リフォームってことになりますね。
確かに、今の事務所も、リフォーム後物件です。
ものすごく機能的にアップした、ということはないので、リフォームと言われればしっくりきます。
でも、私の実家の方は数年前リフォームしましたが、なんやかんや色々便利になって、新築時よりもグレードアップしています。
この説明に則ったら、うちの実家はリノベーションなのか。
いや、ややこしい。
私を含め、この部分が多くの人が「よくわからない」と感じている部分ではないでしょうか。
規模の違いで考えてみる
ちょっと言葉の定義だけではわかりづらいので、規模の方で比べてみます。
リフォームは、例えば壁紙を張り替えて、フローリングを張りかえて、キッチンを新しくする。これぐらいの工事でもリフォームです。
これに対し、リノベーションの場合、建物自体を改修し、本当に新築時とは違う建物に「作り変える」ことになります。
キッチンだけ最新のシステムキッチンにするだけでは、リノベーションとは言えない模様。
規模の違いで捉えると、わかりやすいですね。
さらに特徴の違いで考えてみる
リノベーションは、基本的に中古物件(一戸建て・マンション)を購入し、リノベーションを行います。そのため、非常に自由度の高い工事です。
それでも、新築を購入するよりは安く済むため、より注目を集めるわけですね。
もとの物件の状態を気にせず、間取りや内装などを、現状にあまり関係なく新しくすることができます。
つまり、非常に自由度が高い。
「この物件、今はキッチンがここにあって、トイレが1Fにしかなくて、縁側もないし、バリアフリーじゃないけど、リノベーションしてこの日当たりのいいところにキッチンを移動して、トイレを1Fと2Fに設置して、ここを吹き抜けにしたい!」
みたいな願望も叶えることができます。
対してリフォームは、間取りなどの制限を受けますので、スポット的な改築になります。
そのため、自由度はリノベーションに劣ります。
その分、コストは抑えられますね。
また、工事の規模がリフォームの方が小さいので、リフォーム期間が短く済みます。
住みながらリフォームしてもらえるケースが多いのもメリットですね。
まとめ
リフォームとリノベーションの違いは伝わりましたでしょうか?
まとめてみると、
リノベーション
- 中古物件を購入してそれを改修する
- 新築時よりもグレードアップを目指す
- 間取りなどの影響を受けないため、自由度が高い
- 新築を建てるよりも安い
- 耐震性などの向上が実現できる
- 一旦潰して再度新築、とならないため、資材的な意味で新築より環境に優しい
リフォーム
- 家の中の一部を改修・新しくしたい場合に適する
- コストは安い
- リフォーム期間も住めることが多い
- 今の住環境を大きく変えずにキレイにできる
このような感じです。
では、このリノベーションを利用して、衰退市街地の不動産を復活させて、まちを再生させる「現代版家守」(公民連携による自立型まちづくり会社)について書かれています。
著者は、この「現代版家守」の活動をリードする方。
まちづくりだけでなく、色々なビジネスに参考になると思います。
興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。