著者:岸本健太郎
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名古屋大学で、8時間耐久読書というイベントが行われます。

あまり「耐久読書」というのは聞いたことがないかもしれませんが、このイベント、非常に素晴らしいと思います。
ポイントは、一気に詰め込む、ということ。
これが生み出す価値というのは、バカにできないものがあるんです。

セレンディピティが生まれやすい

セレンディピティとは、wikipediaの言葉を借りると、

何かを探しているときに、探しているものとは別の価値あるものを見つける能力・才能を指す言葉である。何かを発見したという「現象」ではなく、何かを発見する「能力」を指す。平たく言えば、ふとした偶然をきっかけにひらめきを得、幸運をつかみ取る能力のことである。

というもの。

ビジネス読書において、この「セレンディピティ」というのは非常に効果的なのです。
というより、セレンディピティのために読書をしている部分もあるぐらい。

例えば、こんな経験はないでしょうか?
何かの本を読んでいるときに、仕事の新しいアイデアが思いついた、とか。
今読んでいる本と、前に読んだ本が結びついて、気づきが得られたこととか。

そういうことをもたらしてくれるもの、というわけですね。

詰め込むことで混乱状態に

さて、冒頭でお伝えした耐久読書ですが、ビジネス書でこの耐久読書をやった場合、どんなことが起こるのでしょうか。

それは、「脳が混乱状態になる」ということになります。

何度も取り上げていますが、古典的名著である「アイデアのつくり方」では、アイデアの創出には段階があり、その大切なステップの一つとして、「一時的な混乱」「煮詰まった状態」を経る、ということが書いてあります。

短時間で一気に読みまくる、というのは、この混乱状態を作り出すのに効果的なんですね。

仕事でも、悩みぬいた末に、風呂に入っているときにアイデアが下りてきたり、運動中にアイデアが下りてきたりします。

つまり、効率的にアイデアを生み出していくには、この詰め込み状態を作り出せばいいのです。

目的設定を忘れずに

こんな、非常にナイスな効果があるつめこみ読書ですが、特にビジネス書で行う場合、最初の目的設定は絶対に忘れないでください。

脳のアンテナを目的の方向に向けておくことで、アイデアは生まれてきます。
しかし、アンテナが立っていなければ、必要な情報をキャッチすることはできません。

ビジネス読書全般に言えることですが、目的設定は必ず行うようにしてください。

まとめ

詰め込み読書は、ビジネス書でも、文学書でも、歴史書でも、どんな本でも行うことができます。
特にやり方が必要なわけでもなく、とにかくゴールを設定して読みふける。
そして、混乱を楽しむ。

ぜひ、この贅沢な時間を味わってみてくださいね!

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