著者:友松はじめ
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読書の習慣が無い人が速読を習っても本を読まない理由とは?

読書会ファシリテーターの友松です。

昔、私がはじめて受講した速読は右脳を活用するというもので、本見開き2ページをカメラのように右脳に写し取っていくというものでした。

その方法があまりにもアクロバティックというか突拍子もないというかオカルト的というか…
しかも受講費用は12万円でしたので、出来るわけがない、詐欺だとかなんとか。
散々な言われようでした。

幸い、私は当時はたらいていた会社に、その速読をアメリカから持ってきた経営コンサルタントの先生とビジネスパートナーだった先生が毎月コンサルできてくれていたので、その速読のことを詳しく聞くことができました。

その先生のことが好きでしたので、背中を押される形でその怪しいといわれる速読を受講しました。
結果として身につけることができました。
人に教えることができるレベルにはなりました。

学習には4つの階段があると言われています。
学習の4段階というのですが…

1段階目:知らないからできない。
これは知らないからできないのであたりまえですね。

2段階目:知っていてもできない。
これは知っているというだけでできないです。
「あーそれ知ってるよ」と言ってなにもしない人みたいな感じです。

3段階目:考えながらできる
知っていて、思い出しながらできるレベルです。
だれでも最初は同じですよね。
セミナーで習ってきて、習ったことを思い出しながら、もらった教材を見ながらなんとかやってみる。できる。という状態です。

4段階目:考えなくてもできる
これは完全に身についたというレベルです。
考えなくても自然にできる。最初はできなくても何度も繰り返しているうちに、教材なんか見なくてもできるようになっている状態。

12万円もする速読のセミナーを受講して、私は先生から許可をもらって月に1~2回、カフェで読書会をしていました。

1回のセミナーで4~50人の受講生がいます。
当時、先生に無理をいって講座のお手伝いをさせてもらっていたので、受講した回数でいうと10回以上受講していましたから、知り合った人は500人以上になります。
先生は毎回受講の回ごとにメーリングリストを作っていて私もそれに入れてもらっていました。

そして読書会の日を決めたら、すべてのメーリングリストに読書会の告知をしていました。
そして応募者の人と読書会をやるんですが、読書会の出席率がいいのが一番新しい受講生たちでした。

そのあと、月日が立つにつれてだんだんと読書会の告知をしても参加する人がいなくなって最後は参加する人がいなくなってしまいました。
12万円もする速読講座を受講して、自由自在に使えるようになるために練習しないといけないはずなのにです。

最初は、
講座を受講した人たちはみんなお金持ちなのだ。だから来なくなったんだろうと思っていましたが、私のように普通の会社員の人たちも多く参加していたことを思い出しました。

つまり高額な受講費用を高額と感じない人ばかりだから飽きたというわけではなさそうだということです。

結局私は、今まで12万円もする高額な講座を受講したこともなかったのと身につけたあとになりたいと自分の理想像があったので数カ月後には学習の4段階の4段階目に行くことができました。

当時の受講生で何人かとはお付き合いがあるのですが、まだあの読み方やってんの? と言われることがあります。
私から言わせると、なんであの読み方やってないの? といいたいところなのですが。

あれから15年以上は経過していて、今も何かと注目されている速読法なので早くから受講して、信じて続けて早い段階で身につけることができてよかったなと本当に思います。

おかげでそのあとたくさんの速読関係の本を読んだり、加速学習関係のセミナーにも参加しながら今の読書法とノート法を開発することができたのでよかったのですが…。

それで、せっかく読み方をならっても続けられない、やめてしまうというのは、もともと読書習慣がなかったことや、速読の講座を受講することがひとつのゴールになっていたことが原因だったのではないかと思います。

速読って実際にやってみないと、なんというかとてもミラクルなものに思えたりしませんか?
本当はぜんぜんミラクルでもなんでもないのだけれど、周りに速読が出来る人がいないせいもあって、どこか特殊能力的なイメージがある。

そしてワクワクして速読を習う。
そして講座中に速読ができてしまう。

それで満足してしまう。
本当は、例えるなら運転免許証を交付されたようなものなんですけどね。
運転免許証を交付されたら車を運転してもいいのですが、実際に運転してみるとめちゃくちゃ緊張しますよね。ひとつひとつ思い出しながらじゃないととてもじゃないけど運転なんてできません。

でも、運転しないとペーパードライバーになってしまって、これまた運転なんてできなくなってしまう。
速読もそれとまったく同じだと思うんです。

速読ができるようになりたい、本を速く読めるようになりたいと思っている人は意外と多いのですが、そんな人に気をつけてほしいのは、教えてもらったらそこで満足してしまわないことです。

継続しないと速読のスキルは身につきません。
だからしっかりと意識して継続して使うこと。
あとは仲間を作って定期的に読書会をやること。

つまり継続できる仲間と環境を作ることが、学習の4段階目に行けるポイントと言えます。
そこだけ注意すれば速読、もしくは本を速く読めるようになります。

やっぱり、そういう準備をしないともとにもどっちゃうんですよね。

《おわり》

 

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