著者:友松はじめ
Pocket
LINEで送る

教養あふれる文章を書く力はコンビニスイーツくらいがちょうどいいと思う理由

読書会ファシリテーターの友松です。

今までのコラムで、語彙!語彙!語彙!と書いてきたのですが、

ここで一度落ち着いて、語彙力のある文章だとか、

教養のある文章だとかについて書いてみたいと思います。

 

最初に今回のコラムの結論を言うと……

 

教養がにじみ出て語彙力もある文章が書けたとしても

コンビニスイーツくらいのレベルの文章がちょうどいい。

 

と思うのです。

 

仕事をしていると、メールやら、企画書やら、提案書やら、

会議資料やら、レポートやら、やらやら。文章を書かない日はありません。

 

ビジネスで使う文章は、語彙力があった方がいいかなと思いますが、

これはビジネス書を読んでいれば、別に語彙力つけるぞ!と

意気込まなくても自然に語彙力はついてきます。

 

それから、これはちょっと問題だと思うのが、

カタログやDMやホームページなどお客様に自社の商品や

サービスを説明するための文章です。

 

このような文章はセールスライティングと言います。

 

では、お客様に商品やサービスを説明するときに、

今まで身につけた語彙力を駆使して文章を書いたらどうなるでしょうか?

おそらくですが、難しくて、おもしろくもない文章になると思います。

 

いや、もしかしたら、おもしろく書けるかもしれませんが、

自分が知っている語彙を駆使して書いたおもしろい文章を、

いったい何人のお客様がおもしろいと感じてくれるかというと『?』です。

 

我々はビジネス書をはじめとして小説等も読んで、

語彙はもちろんですが表現力のある文章を書ける自信は

多少あるわけですが、

 

その我々が書いた文章を読んでくれるのは、

我々以上の語彙力を持った方もいらっしゃると思いますが、

そうでは無い人もいるはずなんです。

 

いや、そっちの方が多いはず。

 

私もまだまだ勉強したいと思って、

コピーライティングの講座も受講しましたが、

その講座の中で講師の方が冒頭に、

 

「語彙力?いりません、そんなの」

 

と言ったのです。

感のいい方はもうお分かりだと思いますが、

語彙や教養をつけるために本を読んでいいんです。

 

いや本は読んだ方がいいんです。

 

しかし、伝えるための文章には、

我々がインプットし続けている語彙を

わざわざ使う必要は無いということです。

 

仕事で書いているメールや企画書は

『読まなくてはならない文章』なので、

関係者はどんな難しい文章であっても読むのです。

 

読まなければいけないのです。

 

しかしですね、商品やサービスを説明する文章は、お客様に、

『読んでいただかなければならない』文章です。

 

ここが、

教養あふれる文章を書く力を持っていたとしても、

コンビニスイーツくらいにしないといけない理由です。

 

コンビニスイーツ、

誰もが気軽に買えて、そこそこ美味しいから、

私も買ってるわけで。

 

ほんと、

最近のコンビニスイーツの味はあなどれないですよ。

 

セブンイレブンのシュークリームなんて、

バニラビーンズはいっていたりしますもん。

 

しかも、急にシュークリームが欲しくなって

セブンイレブンに行くと売り切れていたりするときがあります。

 

話しをもとに戻しますが、何が言いたいかと言うと、

商品やサービスを販売するためのセールスの文章には

教養も語彙も必要無いということです。

 

先ほどライティング講座の講師が、

冒頭で言い放ったのはそういうことです。

 

この講師は経営者でショップ経営を全国展開していて、

作家で小説家でもあるので、

 

私たち以上に語彙も教養も持っているわけで

(だからライティング講座をやってるわけで)。

 

私だって、

本を読むことでメールや企画書やレポートなんかが

書けるようになったし、

 

セールスライティングもできるようになったわけですから、

本を読んで教養や語彙をつけていくことは、

まったくムダじゃ無い。

 

ただ、読書をしていると、

「おッ?オレって、なんかすごい文章書けるようになったんじゃないの?」

 

なんて思う瞬間が必ずくるわけです。

当たり前ですよね、

本を読むことでたくさんの言葉のシャワーを浴びるわけですから。

 

そりゃあ、

自分の能力が上がっていることを実感するのはうれしいことだし、

継続するためのモチベーションになるので是非、

 

自分をおだてて、ほめて、続けて欲しいのですが、

書くときは、その目的を理解してから

書き始めるようにしないといけないということです。

 

会議資料なのに、

文章がフランクな感じだと、不真面目と思われますし、

セールスライティングに小難しい、

 

会議資料で書くような文章を使ったら、お客様は読んでくれませんよ。

 

ですから、

TPOというか、今から書く文章は何のために書くのか?

この文章を読んでくれる対象者は誰なのか?

 

こういったことを決めてから文章を書くようにしたほうがいいのです。

コンビニスイーツだって、コンビニに売っているのに、

有名スイーツ店が作るスイーツのような価格、

 

たとえばケーキひとつ500円だったら買わないでしょ?

でも、100円そこそこで買えて、

味も美味しかったら気軽にリピートしますよね。

 

教養をつける、語彙力を高める、

そんな目的で本を読むのは良いことだと思います。

 

その努力は必ず仕事にも反映されます。

語彙力もアップするので文章の表現力もアップするのですが、

 

その能力は上下左右自由自在なものに

しておいたほうがいいなということでした。

 

教養あふれる文章よりも気軽に買える

コンビニスイーツのような文章がより多くの人に

読んでもらえる文章なのだと私は思います。

 

《おわり》

 

このコンテンツはビジネス勉強会会員限定コンテンツです。会員様はログインしてください。まだ会員に参加されていない方は、以下の「ビジスタ会員登録はこちら」というリンクよりお申し込みをご検討ください。

ビジスタ会員ログイン
 ログイン状態を保持する  
  • このエントリーをはてなブックマークに追加