1冊の本からたくさんの情報や知恵を得る読み方
読書会ファシリテーターの友松です。
日本人の約半数は1ヶ月に1冊も本を読まないと言われています。
でも、今の変化の激しい世の中では、
本を読んで本を通じて体験を積んでいかないと、
なかなかいい仕事はできないんじゃないかと思うんです。
外目から見ると、仕事が出来ているような人でも、
内心は、自分の能力に行き詰まりを感じている人も多いと思います。
けっこう、そんな行き詰まったときなんか、
特にビジネス書を読む習慣をつけておくと、フトしたときにアイデアが湧いたりします。
ということで、今回は、1冊の本からたくさんの情報や知恵を得る読み方についてお話ししていきたいと思います。
■今回のコラムで得られるメリットは?
今回のコラムを読んでくれる方にお伝えしたいメリットは、
1冊の本からたくさんの情報や知恵を得る読み方が分かる。
です。
私の考えでは、1冊の本からたくさんの情報や知恵を得る読み方は、
1冊を3回に分けて読むことです。
本を読むときは、最初のページから、最後のページまで、一言一句見落とさずに、
キチンと読むと思うのですが、実はその読み方だと、1冊本を読んだ!という達成感はありますが、
得られた情報は時間とともに忘れていきます。
エビングハウスの忘却曲線という、人の記憶が時間の経過とともに、
どれだけ忘れていくかを調べて図にした有名なグラフなのですが、
そのグラフによると、たった20分で42%も忘れるんです。
忘れにくくする方法は、また後でお話しするとして、
それだけ人間は、自分が思っているよりも忘れやすい動物だということを覚えておいてください。
■1冊の本からたくさんの情報や知恵を得る読み方の手順
では、1冊の本からたくさんの情報や知恵を得る読み方ですが、先ほど1冊を3回に分けて読むとお話ししました。
その読み方を簡単に説明すると、浅く、少し深く、深くという読み方で、手順としては、
- 全体像を把握する
- 重要だと思う箇所を精読する
- 必要だと思う場合は通読する
では、順を追って説明しますね。
1.全体像を把握する
たとえば、はじめての場所に行くことになったとします。
- どの経路を通ったらいいのか?
- 徒歩か公共機関か自家用車、どれを使ったらいいのか?
- 目的地までの所要時間はどれくらいか?
調べますよね。
でも、なぜか本を読むときには、
どんな人が書いているのか?
どんな内容が書かれているのか?
読み終わるのはどれくらいか?
私は何のためにこの本を読みたいのか?
など、考えません。
本をはじめての場所に行くことに置き換えて考えると
本を読むときに全体像を把握するのが大事だというのも
イメージできませんか?
さて、全体像の把握ですが、
- 表紙や裏表紙、帯を読む
- まえがき、あとがき、著者プロフィールを読む
- 目次を読む
- 読む目的を決める
- 目的の情報がどこにあるかを探しながら読む
簡単に説明するとこんな感じです。
2.重要だと思う箇所を精読する
全体像を把握すると見えてくるのが、気になる場所です。
目的を持って、全体像を把握していると、読んでみたい場所を
いくつか見つけることができます。
そこを精読、つまり深んで内容を理解します。
3.必要だと思う場合は通読する
2で必要な情報が得られれば、そこで読書を終えてもかまいません。
おそらく、満足感もえられていると思います。
でも、どうしても全部読んでみたい。という時は通読、つまり最初から最後まで読んでみましょう。
1と2を行っているので、3の通読の理解も速度も上がってると思いますよ。
1冊を最後まで読む人であれば、通読することで安心感もありますしね。
■この考えに至った背景
私がこのような考えに至った背景は、32歳の時からはじめた読書生活のなかで、
1冊普通に読んだときと必要なところだけを読む読み方を比較して、
必要なところだけを読む読み方の方が忘れにくく、また仕事に役立てることが分かったからでした。
そのあたりの話しは過去のブログに記事に書いているので、お時間のある方は読んでみてください。
また、読書の方法を書いた本を何冊も読んでみましたが、
ほぼどの著者も1冊を最初から最後まで普通に読むということはしていませんでした。
まぁ、全部読まないで1冊終了するというのは、
慣れるまでは気持ち悪いかもしれませんが、興味のある方はぜひ試してみてほしいです。
■この読み方を勧める理由
私がこの読み方が、ビジネス書の読み方としてベターだと考える理由は3つです。
- 読む前に本の全体像が把握できるのでスムーズに読み進められます。
- 目的を決めて読むので、読み終わったときに本の内容を忘れにくくなります。
- 本の読み方が変わり、読むのが速くなります。
1.読む前に本の全体像が把握できるのでスムーズに読み進められます。
先ほどお話しした、初めての目的地へ行くための下準備の効果ですね。
2.目的を決めて読むので、読み終わったときに本の内容を忘れにくくなります。
1冊の本の内容をすべて覚えておくことはできません。
1冊のビジネス書から、今自分に必要な情報は1~2割と言われています。
今必要な情報だけに集中して、覚えたことは実際に試してみる、つまりアウトプットして自分の身につけていきます。
3.本の読み方が変わり、読むのが速くなります。
目的を決めて、その目的の情報を探しながら読んでいくので、結果的に読むのが速くなります。
■まとめ
今回は、1冊の本からたくさんの情報や知恵を得る読み方についてお話ししました。
コラムではサラッとした説明だったので、また詳しくお話しできるコラムを書いていきたいと思います。
まずは、書店のビジネス書コーナーに行って、興味のある分野の本から読んでみてくださいね。
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