著者:清水健一郎
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先日、2月19日(木曜日)滋賀クレド勉強会の第2回を開催させていただきました。
参加して下さった皆様、ありがございました。

回を重ねるごとに、仕事仲間からのアドバイスをより深く理解したり、皆様からの反応をいただいて、教えているこちらも学びを深め、成長できるということを実感しています。

それとともに、「なぜ清水がクレドの勉強会を開催するのか」、言い換えると、「なぜ清水でないと語れないことがあるのか」というところも、よく考えるようになりました。

落ちこぼれだからこそ、わかることがある

今でこそセミナー講師や講演をさせていただいて、出版もできましたが、実のところ、私は小学生の時から勉強嫌いで落ちこぼれ、ザ・リッツ・カールトン大阪に新卒入社した頃も同期の中で一番の落ちこぼれでした。
しかも、群を抜いて仕事ができない。覚えられない。そんな若者だったのです。
でも、やる気だけは持っていた若者でした。

いつも空回りしては、先輩や同期達の足を引っ張り、毎日、毎日、叱られる日々。
そして、なんども「会社を辞めよう。」「仕事を辞めよう。」、通勤に利用している電車の終着駅が偶然にも私の地元だったので、出勤時に「このまま電車を降りずに地元に帰ってしまおう。」と、当時はなんども思いました。

しかし、私は後になって仕事ができなかった自分で本当に良かった。
と、思える様になったのです。

不思議に思われる方も少なくはないと思いますが、「できなかった時代があってよかった」です。

ポイントは「思いを寄せる」こと

やる気はあっても仕事ができない。
やる気はあっても仕事を覚える事が遅くて悩んでいる後輩や部下の気持を誰よりも理解し、優しく接してあげることができたからです。

そんな後輩達を見ていると「昔の自分を見ているよう。」と、言うより、「若かれし時の自分よりはマシ」と思え、ほっておく事できなかったのです。

そして、なぜ後輩や部下が、やる気はあるのに仕事を覚えられないのか?
理解できないのか?
いったい何が分かっていないのか?

よく、「分からない事があったら何でも聞けよ。」と、聞いても経験の浅い若者は「自分が何が分かっていないのか?が、分からない。」という事が多々あります。

そんな時でも、「あ、この子は、アレを理解していないな。」とか「きっと、この事を分かっていないから教えた事ができないな。」と、いう具合に誰よりも分かってあげられる様になっていました。

だって自分が分かっていなかった経験が、他の誰よりもたくさんあるわけですから、そんな事に気が付いた時、私は究極の落ちこぼれで正解だったと思いました。
嫌いだった否定していた自分の過去を、初めて肯定し愛し始めた瞬間でした。

気が付けば私を慕ってくれる若者が集まり、私は彼等、彼女等のリーダーになっている時もありました。

その時、仕事ができるだけではダメ、皆の気持に寄り添ってあげられる人。
気持を分かってあげられる人。
そんな人がリーダーになるのだと自身の経験から気づきました。

他にもたくさんリーダーとして必要な事はありますが・・・

落ちこぼれ体験から感謝が産まれる

「過去は変えられない。」
かも、しれません。
しかし、「いつか過去を愛せる様になれる。」
と、今は確信を持っています。

もちろん、仕事のできなかった私を根気よく指導してくださった上司、先輩方に改めて感謝せずにはいられません。

今、私は仕事が出来ずに悩んでいる若者を見ると、根気よく悩みを聞いたり、アドバイスしたりします。どちらかと言えば、そんな事をするのは好きです。
なぜなら、私もそんなふうに先輩や上司にしていただいたからです。

仮にその様な事を私がしなかったとしたら、お世話になった先輩、上司に対する裏切りだと思いますし、このバトン(私が勝手にそう言ってます)は、引き継いでいかなければならない大切なものだと確信しています。

そして、落ちこぼれだった私を採用してくださり、私の人生を一変させる大きなキッカケをくださった大きな器、ザ・リッツ・カールトン大阪に改めて感謝せずにはいられません。

実は私の落ちこぼれ話は、リッツ在籍中だけではなく、リッツを退社して他社にクレドを導入しようとした際にも様々な落ちこぼれ話が生まれました。

だからこそ、今はかゆいところに手が届くマニュアルも作成できました。
夜な夜ないろいろな業種・肩書の方がマニュアルを受け取りに来られます。

先程、お伝えしたように今はそんな失敗、落ちこぼれ話を私は愛しています。
また機会がございましたら、お話させていただきます。
きっと、今回のお話同様、心が温まり、勇気、やる気が湧いてくると思います。

これからも、皆様の笑顔のため、皆様のお役にたてるよう、セミナー頑張っていきま す。
どうぞよろしくお願いいたします。

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