著者:友松はじめ
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面白い生き方をしたかったので仕方なくマンガを1000冊読んで考えた そしたら人生観変わった

■読む前の予想

昨年、何冊か堀江さんの本を読ませていただき、少しだけ私の中で堀江さんのイメージが出来つつありました。
生産性や効率化を重視して、ムダなことには時間を使わないと著書の中でも書いていたので、堀江=マンガのイメージにすごくギャップを感じました。
でも、マンガには、私が気づかない考え方を変えるような話があるのだろうと思って、ちょうど旅行に行く前だったこともあり、電子書籍で読むことにしました。

- 目次 -
PROLOGUE 「遊びが仕事になる時代」マンガが必要なワケ

CHAPTER1 「仕事はセンス」と教えてくれるマンガ

CHAPTER2 想像力は観察力だ

CHAPTER3 人は情報を食べて生きている

CHAPTER4 鉄文という生き方

CHAPTER5 栄光なき天才たちが社会を動かす

CHAPTER6 著者で読むマンガ

CHAPTER7 “読書家”に負けない知識がつく、実用マンガ

CHAPTER8 いろんな「if」

CHAPTER9 忘れられないトラウマ・マンガ

CROSSTALK 堀江貴文×佐渡島康平 マンガは新しい「遊び」をつくる

■気になるポイント3つ

遊びが仕事になる時代
マンガの情報量
マンガの後ろ側

遊びが仕事になる時代

私がMSXパソコンで遊んでいた頃、ほとんどの大人はコンピューターがIT産業をつくり、インターネットで結ばれた世界中で仕事を生み出していくことを想像すらしてなかっただろう。しかし結果として、私が遊びの中で見た未来は、実現した。

私もカシオのポケットコンピューターという電卓みたいなおもちゃを買ってもらってプログラムの本を見ながらゲームを作ったりしてました。いろんなゲームのプログラムをしているとだんだんプログラムの意味が分かってきて、少し動きや速度を変えたり、キャラクターを変更してみたりして遊んでいたことを思い出しました。

MSXパソコン越しに未来を見ていた視線のまま、私は大人になって、IT企業を起業して、今も同じ目線で未来を見ている。あの頃に得た様々なインスピレーションは、今もIT産業のこれからを知る上で大切な知識になっている。

今の社会の仕事は、人の趣味趣向が多岐に渡るようになって、思いもよらない仕事がどんどん生まれていますよね。その仕事を見ていると、趣味・・・つまり遊びから生まれた仕事がすごく多い気がします。

マンガの情報量

マンガって1ページあたりの情報量が多いので、単位時間あたりに取れる情報量がすごく多いから「時短メディア」にもなる。マンガって実はけっこう役にたつんだよな。
なので、別に偏見とか持たずに読めばいいと思うんですよ。今はiPhoneアプリもあって、こっそり読めるし(笑)。

文字情報よりも、絵や写真の方が情報量が多いというのは有名な話。
だからメモも文字よりも絵を描くほうがたくさんの情報を記録することができます。いろんなフレームワークでも絵を描くことを推奨してたりしますよね。
自分の視点が狭かったなーと本書を読んで反省しているところなんですが・・・。マンガも読まなければいけませんね。
選書する力もつけないといけません。^^;
これはビジネス書を選ぶ時と同様ですね・

マンガの後ろ側

マンガはおもしろいというだけでなく、物語の背景をしっかり取材して書かれているものが数多くあります。
本書では宇宙兄弟について触れられています。

作中で描かれる「宇宙飛行士候補選抜試験」は、JAXAが実際に行っているものと同様であり、正確に描写されている。しかしこれらはJAXAの職員が手取り足取り小山さんに教えたものではない。小山さんは宇宙飛行士について書かれた本を片っ端から読み漁り、「自分がJAXAの職員だったらどうやって試験するだろう?」と考え抜いたそうだ。小山さんは宇宙飛行士にとって重要な能力を見極めるために、想像の中でJAXAの職員になりきったのだ。そうして自分で選抜試験を考え、描いたところ、実際の宇宙飛行士候補者選抜試験に肉迫するリアリティを持った試験問題になったのだという。

長い引用でしたが、先ほどの遊びが仕事になる話と同様に、今は無い現実が、マンガの中にすでに描かれていたりして、私たちはマンガを読む中で未来のイメージを体験できるんですね。ただストーリーを楽しむだけでなく。

マンガ作家の想像によって生み出された知識が、現実で多くの人に受け入れられ、感動を呼び、未来をつくる知識になる。これは大きな驚きであるのと同時に、これらの知識のあり方、身につけ方をも示している気がしてならない。

ゼロから知識や体験を重ねることは、時間もお金もかかることになるし、世の中のすべてを学んだり身に着けたりすることって不可能ですよね。
それを限りなく可能にしてくれるのが読書だと私は思っているんですが、マンガはそれ以上の力があるかもしれませんね。
本書に出てくる堀江さんの造語「想像的知識」を強く意識したくなる文章です。

■まとめ

堀江さんが書いた新刊だから読むという堀江ファンの人でマンガには興味が無い。という人はまず・・・

1.PROLOGUE 「遊びが仕事になる時代」マンガが必要なワケ
2.CROSSTALK 堀江貴文×佐渡島康平 マンガは新しい「遊び」をつくる

を先に読んでみると、マンガを読まないとこれからの時代不味いんじゃないか?とか、マンガってビジネスのヒントになるんだ!とか、そんな見方に変わると思います。
そのあと、心配になるのが、「じゃあ・・・どんなマンガを読んだらいいんだろう?」ということになるので、興味を
持って本書を読み進められると思います。

読了後、本書のなかで堀江さんがレビューしているマンガをいくつか読み始めると、今までのようにただ面白くマンガを読むだけでなく、そこからたくさんのビジネスのヒントを得ることができるんじゃないかなと感じます。

最近は進んでマンガを読んでいなかったので、今すぐにでもマンガが読みたくなりました。
まず読もうと思ったマンガですが・・・

・闇金融ウシジマくん
・宇宙兄弟
・刻刻
・電波の城
・芸能界の裏側ぶっちゃけていいスか!? 三十路グラドルのつぶやき
・服を着るならこんなふうに
・漫画ルポ 中年童貞
・MASTERキートン
(順不同)

本を読む人だけが手にするもの 藤原和博(著)の中で、ドキュメンタリー小説は、その小説を書くために、作者が膨大な資料を読み、取材したうえで書いているのでストーリーを楽しみながら知識を深めることができる。という内容の話が書かれていて、小説を読むことに抵抗が無くなり、むしろ未知の分野の知識をつけるベースになるということが分かって小躍りしたのを思い出しましたが、マンガはそれのさらに上を行くものだと思いましたがどうでしょう?

勉強と思って読み始めると息が詰まりそうにもなるので、これから堀江さんが紹介してくれているマンガのリストに沿ってとりあえず読み進めてみると、何か見えてくるかもしれませんね。
あと、どのマンガを読んだ方がいいのかという力もついてくると思います。

追伸
不気味さを体験するマンガとして、日野日出志の「毒虫小僧」が紹介されていましたが・・・。たしかに不気味さを体験するのには、唯一無二のマンガ家だとは思いますが(笑)
日野日出志は、私も若いときに読みました。あの不気味な絵と救いのない結末に気分が悪くなったものです。あのイヤな感じ・・・トラウマです。(笑)

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