著者:友松はじめ
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AI時代の人生戦略 「STEAM」が最強の武器である /成毛眞

AI時代の人生戦略 「STEAM」が最強の武器である /成毛眞(著)

■読む前の予想

AI、AI、AI、AI・・・と、テレビでも、雑誌でも、ネットでも、書店でも、見聞きすることが多くなりましたよね。
技術的特異点(シンギュラリティ)がきて、AIの知能が人間を超え、人間がAIに支配されるとかいった話。
あと10年ほどでと言われていますが、もしかしたらもっと早いかもしれないですよね。
支配はちょっと大げさでしょうけど、AIに取って代わられて、今はあるのが当たりまえと思われているような仕事がたくさん無くなってしまうと予想もされています。
公認会計士、弁護士、税理士も無くなる仕事のリストに入っています。

普通に仕事をしている我々は大丈夫なのでしょうか?
仕事が無くなったりしないのでしょうか?

それについて、私の周りでしっかりと説明ができる人は居ないわけですが、そういう時はその道に詳しい方の意見を聞くのが一番だと思うのです。
AIについての本はたくさん出ていますが、本の読み方でも多大な影響を受けた、成毛眞さんの「AI時代の人生戦略」という新刊が出るという情報を入手したので、アマゾンで予約して購入しました。

- 目次 -

はじめに

第1章 これからはSTEMが必須

第2章 STEMとアート(A)が結びつく

第3章 “今ある仕事がない世界”がやってくる

第4章 学校では教えてくれないSTEAMを学べ

第5章 マーク・ザッカーバーグはSF小説に発想を得る

第6章 残酷な10年後に備えて今すぐ読みたい本

終章 ゲームで遊ばないような奴に明日はない

■気になるポイント3つ

AIに使われるだけの人間
ゲーム
フィクションがクリエイティブ

AIに使われるだけの人間

2016年に、囲碁の世界チャンピオンがAIと勝負して負けた。というニュースを知っている人も多いと思います。この勝負、まだ人間に勝つには30年はかかるだろうと予測されてから、たった半年後のことだったそうです。

人間対人間の戦いなら、それがトップ同士の場合、何日間もかかることがある。しかし、コンピュータ同士であれば、あっという間に決着がつく。  結果的にコンピュータは1日に何万局という対局をこなし、過去の人間同士の対局では知り得なかった最強の対戦法を学習したの

過去の人間が行った囲碁の対局をすべてインプットさせ、さらにそのAIのコピーを作り、2台のAIで対局させて、その対局も学ばせていたなんで、本書を読むまで知りませんでした。
AIに世界チャンピオンが負けたというのも納得してしまいます。
こんな事実を聞かされると、AIに使われる人間にならないようにするぞ!と思っても少し無理があるような気もしてきます・・・。

ゲーム

ゲームには興味がありません。昔はゲームに夢中になったこともありましたが、どうしても他人が作った仕組みの中で貴重な時間を使うのがバカらしいと思うようになり、プレステ2で私のゲーム生活は終わりました。
でも、本書を読んで、ゲームは最先端のテクノロジーでもあることが書かれていました。

近未来を見据えてサイエンスやテクノロジーに関心を払わないでいると、街灯が電気化される前日に、ガスランプに火をともす仕事を選択するような悲劇に遭遇しかねない。

ゲームで遊ばないような奴に明日はない

ゲームに興味が無いなんて公言していると、これからは恥ずかしいかもしれませんね。
ゲームもサイエンスやテクノロジーの一部ですもんね。あとから書きますけど、フィクションが未来を作っている部分もあり、ゲームは未来を体験できるツールでもあると言えます。これを興味が無いと言って体験しないのは本当にもったいないことだったのですね。(汗)とくに、今はVR。

フィクションがクリエイティブ

STEAMの知識が豊かになりさえすれば、必ずしも明るい未来が待っているわけではない。  STEAMの知識はパーツであり、それぞれに関連性を見いだし、組み合わせて活用する手腕、それを支える思考回路が欠かせない。


これからの時代を生きていくのに必要なキーワードがSTEAMです。
本書でなんども登場します。
詳しくは本書を読んでもらうとして、やっぱり、知っているだけではダメなんですよね。
インターネットのおかげで情報はだれでも簡単に手に入れられるようになりました。でもその情報を取捨選択して、加工して利用できなければ意味がないと言われています。
AIが普及する時代も、それと一緒ってことですね。こういう思考回路を開発するのにも読書って役立つと思います。

このときとても重要な要素は、イマジネーションとクリエイティビティなのだそうです。
この2つもAIに使われない人間になるための欠かせない力なのですが、学校に行って身につけるようなものではないと書かれています。それはそうですよね。

ではどうやって学ぶか?

だからこそ、他人の経験値を疑似体験することが活きてくる。

フィクションから学べと著者は言っています。
イマジネーションとクリエイティビティはSFから学べです。

■まとめ

人工知能の世界がもうそこまで来ていることを喜んでいいのか?それとも不安に感じたほうがいいのか?
どう感じるかは、情報を知って自分で学んでいるか、そうでないかの違いかと思いました。

楽であることに身を委ねるという選択は、AIに使われる側になることに直結する。

私の年齢では、準備できることが限られてはいますが(限界を自分で作ってはいけないとは思いますが)、その限られた中でも、楽なことに身を委ねることなく、なんとか時代を読んで、AIに使われるだけの人間では無いようにしたいと思いました。

AIが一般的になっていくことで、仕事が無くなると不安になるのではなく、インターネットが普及したときに、思いもよらなかった、新しい仕事がでてきたように、これからもっともっと面白いビジネスチャンスがでてくるでしょうし、面白い仕事も出てくるでしょうから、変わっていく世界を楽しんで生きていく方がよいと思います。

そのためにも、SF小説や、マンガ、映画もそうですね、フィクションからも積極的に学ぶようにしたいし、ゲーム・・・は、やっぱり興味はないけど、スマホや電子書籍のように、体験してみないと可能性を実感できないことを考えると、少なくともVRは出来るだけ早く体験しておくべきだなと思いはじめました。(単純ですかね?)福岡でもVRが体験できるところを見つけたので早速行ってきます。(笑)

スマホが流行り出して、少し遅れて私も使い始めましたが、使う前までは、スマホの何がいいのかさっぱり分かりませんでした。電子書籍だってそうです。
新しいデバイスや仕組みが生まれ、普及し始めれば、そこに新しいビジネスチャンスが生まれるわけで、少しでも体験しておかなければそのチャンスの兆候さえも気づけないということになりかねません。

前回読んだ、ホリエモンさんの著書(面白い生き方をしたかったので仕方なくマンガを1000冊読んで考えた そしたら人生観変わった)でも、フィクションから学ぶことと、ただ楽しむだけでもいいのでしょうが、楽しみながらも学ぶ視点も併せて必要だということも学べました。

AIが広まっても、まだしばらくの間、クリエイティブについては人間に分がありそうなので、本を読むことも続けながら今までどちらかと言えば敬遠してきた分野についても吸収していきたいと思います。
AIに使われるだけの人間で終わらないためにも。

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